同人誌の無断アップロードについて

だいぶ前のニュースになってしまうのですが、
同人誌を作者に無断でアップロードしたとして
著作権法違反で逮捕者が出ました。


・・・で、一応、私は同人誌の描き手側なので、
そちらの立場から思うところをいろいろ書いていきたいと。

ちょこちょこネット上では話題になるのですが、
同人誌製作者側がサイト管理者（違法アップロード）に対して
「勝手にサイト上にあげるな」「著作権法違反だ」と
苦言を呈しています（もしくははっきりとした苦情）。

それに対して、サイト運営者側は
「そっちだって著作権法違反だろ」「違法物に権利などない」
みたいな反論をしたりしています。

さらにそれに対して、同人製作者側は
「著作権法は親告罪だから合法だ」
といったようなニュアンスの反論をする・・・と。

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さて。
まず、同人誌をアップロードしているサイト運営者側には
間違いなく非があるでしょう。
製作者の許可がない時点で著作権法違反です。
製作者が「ダメ」といっている時点で親告罪としての
要件も満たします。

２次創作の同人誌であったとしても製作された時点で
描いた本人の著作物になりますので、
著作権はその製作者のものになります。

次に同人誌製作者側に対して。
「著作権法は親告罪」というのはまさにその通りなのですが
「親告罪だからＯＫ」というわけではないことは
きちんと理解するべきだと思うのです。

親告罪ということは告訴されれば違法ということで
告訴されていなければ合法というわけではないと思うのです。
著作権者から許可をもらったわけでないのでしたら
あくまでグレーゾーンなのです。

「親告罪の要件の事案で、訴えられていないから」というのは
まったく正当性を主張できるものではないのです。

なにはともあれ、同人誌アップロード側も同人誌製作者側も、
訴えられた時点でアウトです。
同人誌製作者側が「著作権法違反だ」とアップロード側にいえば
アップロード側は言い訳反論なんてできません。

ただ、同人誌製作者側も、同じ立場であることは認識してください。
訴えられたらアウトなわけで、合法ではありません。
努々勘違いなされないように。



同人誌製作はファン活動としておこなっているわけで
それが著作権者に不利益をもたらしたり
不快な思いをさせるようでは、ファン活動を逸脱しています。

同人誌アップロード側はファン活動ですらないですが。